将来への通学路
高校を卒業して、ケアマネジャーの資格を取るために専門学校への進学を決めた若者たちを見ていると、とても眩しく感じる。ひとつの期間をくぐり抜けて来た安堵感と、新しい世界への期待感とがその表情に満ちている。より安堵感が大きい4年生大学への進学者とは少し違い、もっと早く社会に出ることについての自信のようなものも仄見える。そんな彼らを見ていると、「頑張れよ」と応援したくなるのと同時に、「世の中はそんなに甘くないぞ」と苦言のひとつも呈したくなってしまう。おそらく自分が最も興味の持てる分野で、卒業までにはしっかりと必要な資格も手にして、その分野で職に就く第一歩を踏み出すのだという誇らしい気持ちが表情に出ているのだろう。しかし、今の世の中は痛んでいる。かつては彼らを喜んで迎え入れ、暖かく成長を待つことのできた社会に、今はそれだけの余裕がない。専門学校で得た知識と経験、そして資格は「勲章」として胸に抱えたまま、希望していなかった別の道へ進まざるを得ないことも往々にしてあるだろう。その時のことも考えておけよ、というのは厳しすぎるだろうか。より厳しい現実は、ほんの数年先に待ち構えているのだが。通学している間、彼らの身分はまだまだ学生だ。しっかりといろんなことを経験しておけばいい。失敗や挫折の経験は、成功の経験よりもきっと将来役に立ってくれるだろう。通学路を歩き終える頃には、彼らの表情に経験から得た自信が確かに宿っていることを、そしてそのまま立派な社会人として歩いていけることを願いたい。